食中毒とは
引用
引用:農林水産省
食中毒とは、食中毒を起こすもととなる細菌(さいきん)やウイルス、有毒な物質がついた食べ物を食べることによって、げりや腹痛、発熱、はきけなどの症状(しょうじょう)が出る病気のことです。
食中毒の原因によって、病気の症状や食べてから病気になるまでの時間はさまざまです。時には命にもかかわるとてもこわい病気です。
食中毒と聞くと飲食店や食品加工場といった「食」に関する施設が原因と思われがちですが、食中毒は家庭でも発生しているのをご存じでしょうか?
令和3年の厚生労働省に報告のあった食中毒発生件数は「717件」。そのうち家庭での発生件数は106件と全体の20.5%に及びます。
食中毒患者のうち毎年数名の死者もでています。
食中毒病因物質別発生件数トップ3(2021年)
食中毒といっても様々、一体どのような食中毒が多く発生しているのでしょうか。
令和3年に厚生労働省へ報告があがっている食中毒の病因物質別ランキングトップ3です。
病因物質別発生件数トップ3(2021年)
1位 アニサキス
344件
2位 カンピロバクター
154件
3位 ノロウイルス
72件
皆さん、聞いたことのあるものはありましたでしょうか?
私はちょっと意外な結果で驚きました。
原因物質別の症状や対策
それでは、トップ3の食中毒の原因物質について症状や対策などを書いていきます。
1位アニサキス
アニサキスは、主にサバやスルメイカ等の魚介類に寄生している長さ2~3cm、幅は0.5~1mm位の白い寄生虫です。
アニサキスが寄生している魚介類を生や生に近い状態で食べることでアニサキスが体内に侵入し発症します。
症状
激しい腹痛や悪心、嘔吐
対策
・目視による寄生虫の除去
・-20℃で24時間以上の冷凍
・70℃以上又は60℃で1分以上の加熱
2位カンピロバクター
カンピロバクターは、ニワトリやウシ、豚などの家畜や犬などのペットの腸管内に生息している細菌です。
加熱不足の食肉や鶏肉などの畜産商品、二次汚染を受けた食品・飲料水などから感染し発症します。
症状
38~39℃の発熱、下痢、倦怠感、頭痛
対策
・75℃以上、1分以上の十分な加熱
・生肉と調理済みは別々に保管
・調理器具を使い分け、使用後は洗浄消毒を行う
3位ノロウイルス
ノロウイルスは自然界に広く存在するウイルスです。
100個程度のウイルスで発症する為、感染力が非常に高く食品では増殖せずにヒトの体内でのみ増殖します。
生や加熱不十分な二枚貝(カキなど)や二次汚染を受けた食品や飲料水などから感染し発症します。
症状
吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、軽度の発熱
対策
・加熱が必要な食品は中心部までしっかり加熱する。
・食品を扱う前と後は必ず手洗い
・調理器具の十分な洗浄・消毒
まとめ
食中毒病因物質別ランキングいかがでしたでしょうか?
アニサキスが1位とは正直驚きました。
日本人は魚を生で食べる文化があるからなのかもしれませんね。
この結果をみて、改めて衛生管理に気をつけようと思いました。
ここであげた3つの食中毒全てにおいては十分な加熱が一番簡単で効果的な対策のようですね。
危険な食中毒ですが、実は日本の食中毒の発生件数は年々減少しています。
減少しているのは「食に関わる人たち」の衛生管理努力の賜物です。
「食に関わる人たち」の中には、業者はもとより日々ご家庭で食事を作る人達も含まれています。
食中毒への対策は家庭においても重要な事。自分自身や家族、遊びに来た友人などに食中毒を出してしまうと大変です。
食事という楽しい時間を台無しにしない為にも衛生管理を行うことは大切な事です。
皆さんの食中毒予防への参考になれば幸いです。
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